エゼキエル書14-15 ; ヤコブ2

エゼキエル書

第14章

14:1ここにイスラエルの長老のうちのある人々が、わたしの所に来て、わたしの前に座した。14:2時に主の言葉が、わたしに臨んだ、14:3「人の子よ、これらの人々は、その偶像を心の中に持ち、罪に落しいれるところのつまずきを、その顔の前に置いている。わたしはどうして彼らの願いをいれることができようか。14:4それゆえ彼らに告げて言え、主なる神は、こう言われる、イスラエルの家の人々で、その偶像を心の中に持ち、その顔の前に罪に落しいれるところのつまずくものを置きながら、預言者のもとに来る者には、その多くの偶像のゆえに、主なるわたしは、みずからこれに答をする。14:5これはその偶像のために、すべてわたしを離れたイスラエルの家の心を、わたしが捕えるためである。
14:6それゆえイスラエルの家に言え、主なる神はこう言われる、あなたがたは悔いて、あなたがたの偶像を捨てよ。あなたがたの顔を、そのすべての憎むべきものからそむけよ。14:7イスラエルの家の者およびイスラエルに宿る外国人のだれでも、わたしから離れ、その心に偶像を持ち、その顔の前に罪に落しいれるところのつまずきを置きながら、預言者に来て、心のままにわたしに求めるときは、主であるわたしは、みずからこれに答をする。14:8わたしはわたしの顔を、その人に向け、彼を、しるし、およびことわざとなし、これをわが民のうちから断ち滅ぼす。その時、あなたがたはわたしが主であることを知るようになる。14:9もし預言者が欺かれて言葉を出すことがあれば、それは主であるわたしが、その預言者を欺いたのである。わたしは手を彼の上に伸べ、わが民イスラエルのうちから彼を滅ぼす。14:10彼らはその罰を負う。その預言者の罰は、問い求める者の罰と同様である。14:11これはイスラエルの家が、重ねてわたしを離れて迷わず、重ねてそのもろもろのとがによって、おのれを汚さないため、また彼らがわが民となり、わたしが彼らの神となるためであると、主なる神は言われる」。
14:12主の言葉が、またわたしに臨んだ、14:13「人の子よ、もし国がわたしに、もとりそむいて罪を犯し、わたしがその上に手を伸べて、そのつえとたのむパンを砕き、これにききんを送り、人と獣とをそのうちから断つ時、14:14たといそこにノア、ダニエル、ヨブの三人がいても、彼らはその義によって、ただ自分の命を救いうるのみであると、主なる神は言われる。14:15もしわたしが野の獣にこの地を通らせ、これを荒させ、これを荒れ地となし、その獣のためにそこを通る者がないようにしたなら、14:16主なる神は言われる、わたしは生きている、たといこれら三人の者がその中にいても、そのむすこ娘を救うことはできない。ただ自分自身を救いうるのみで、その地は荒れ地となる。14:17あるいは、わたしがもし、つるぎをその地に臨ませ、つるぎよ、この地を行きめぐれと言って、人と獣とをそこから断つならば、14:18主なる神は言われる、わたしは生きている、たといこれら三人の者がその中にいても、そのむすこ娘を救うことはできない。ただ自分自身を救いうるのみである。14:19あるいは、わたしがもし、この地に疫病を送り、血をもってわが憤りをその上に注ぎ、人と獣とをそこから断つならば、14:20主なる神は言われる、わたしは生きている、たといノア、ダニエル、ヨブがそこにいても、彼らはそのむすこ娘を救うことができない。ただその義によって自分の命を救いうるのみである。
14:21主なる神はこう言われる、わたしが人と獣とを地から断つために、つるぎと、ききんと、悪しき獣と、疫病との四つのきびしい罰をエルサレムに送る時はどうであろうか。14:22しかし、もしそれがあなたがたに来るとき、むすこ娘たちを助け出す者が、その中に残っていて、あなたがたがその行いと、わざとを見るならば、わたしがエルサレムの上に与えたすべての災について慰められるであろう。14:23すなわち、あなたがたが、その行いと、わざとを見る時、彼らはあなたがたを慰め、あなたがたはわたしがこれに行った事は、すべてゆえなくしたのではないことを知るようになると、主なる神は言われる」。

第15章

15:1主の言葉がわたしに臨んだ、15:2「人の子よ、ぶどうの木、森の木のうちにあるぶどうの枝は、ほかの木になんのまさる所があるか。15:3その木は何かを造るために用いられるか。また人はこれを用いて、器物を掛ける木釘を造るだろうか。15:4見よ、これは火に投げ入れられて燃える。火がその両端を焼いたとき、またその中ほどがこげたとき、それはなんの役に立つだろうか。15:5見よ、これは完全な時でも、なんの用をもなさない。まして火がこれを焼き、これをこがした時には、なんの役に立つだろうか。15:6それゆえ主なる神はこう言われる、わたしが森の木の中のぶどうの木を、火に投げ入れて焼くように、エルサレムの住民をそのようにする。15:7わたしはわたしの顔を彼らに向けて攻める。彼らがその火からのがれても、火は彼らを焼き尽す。わたしが顔を彼らに向けて攻める時、あなたがたはわたしが主であることを知る。15:8彼らが、もとりそむいたゆえに、わたしはこの地を荒れ地とすると、主なる神は言われる」。


ヤコブ

第2章

2:1わたしの兄弟たちよ。わたしたちの栄光の主イエス・キリストへの信仰を守るのに、分け隔てをしてはならない。2:2たとえば、あなたがたの会堂に、金の指輪をはめ、りっぱな着物を着た人がはいって来ると同時に、みすぼらしい着物を着た貧しい人がはいってきたとする。2:3その際、りっぱな着物を着た人に対しては、うやうやしく「どうぞ、こちらの良い席にお掛け下さい」と言い、貧しい人には、「あなたは、そこに立っていなさい。それとも、わたしの足もとにすわっているがよい」と言ったとしたら、2:4あなたがたは、自分たちの間で差別立てをし、よからぬ考えで人をさばく者になったわけではないか。2:5愛する兄弟たちよ。よく聞きなさい。神は、この世の貧しい人たちを選んで信仰に富ませ、神を愛する者たちに約束された御国の相続者とされたではないか。2:6しかるに、あなたがたは貧しい人をはずかしめたのである。あなたがたをしいたげ、裁判所に引きずり込むのは、富んでいる者たちではないか。2:7あなたがたに対して唱えられた尊い御名を汚すのは、実に彼らではないか。2:8しかし、もしあなたがたが、「自分を愛するように、あなたの隣り人を愛せよ」という聖書の言葉に従って、このきわめて尊い律法を守るならば、それは良いことである。2:9しかし、もし分け隔てをするならば、あなたがたは罪を犯すことになり、律法によって違反者として宣告される。2:10なぜなら、律法をことごとく守ったとしても、その一つの点にでも落ち度があれば、全体を犯したことになるからである。2:11たとえば、「姦淫するな」と言われたかたは、また「殺すな」とも仰せになった。そこで、たとい姦淫はしなくても、人殺しをすれば、律法の違反者になったことになる。2:12だから、自由の律法によってさばかるべき者らしく語り、かつ行いなさい。2:13あわれみを行わなかった者に対しては、仮借のないさばきが下される。あわれみは、さばきにうち勝つ。
2:14わたしの兄弟たちよ。ある人が自分には信仰があると称していても、もし行いがなかったら、なんの役に立つか。その信仰は彼を救うことができるか。2:15ある兄弟または姉妹が裸でいて、その日の食物にもこと欠いている場合、2:16あなたがたのうち、だれかが、「安らかに行きなさい。暖まって、食べ飽きなさい」と言うだけで、そのからだに必要なものを何ひとつ与えなかったとしたら、なんの役に立つか。2:17信仰も、それと同様に、行いを伴わなければ、それだけでは死んだものである。2:18しかし、「ある人には信仰があり、またほかの人には行いがある」と言う者があろう。それなら、行いのないあなたの信仰なるものを見せてほしい。そうしたら、わたしの行いによって信仰を見せてあげよう。2:19あなたは、神はただひとりであると信じているのか。それは結構である。悪霊どもでさえ、信じておののいている。2:20ああ、愚かな人よ。行いを伴わない信仰のむなしいことを知りたいのか。2:21わたしたちの父祖アブラハムは、その子イサクを祭壇にささげた時、行いによって義とされたのではなかったか。2:22あなたが知っているとおり、彼においては、信仰が行いと共に働き、その行いによって信仰が全うされ、2:23こうして、「アブラハムは神を信じた。それによって、彼は義と認められた」という聖書の言葉が成就し、そして、彼は「神の友」と唱えられたのである。2:24これでわかるように、人が義とされるのは、行いによるのであって、信仰だけによるのではない。2:25同じように、かの遊女ラハブでさえも、使者たちをもてなし、彼らを別な道から送り出した時、行いによって義とされたではないか。2:26霊魂のないからだが死んだものであると同様に、行いのない信仰も死んだものなのである。


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